脱炭素化とは?環境問題の原因と身近でできる環境配慮について解説します。

世界の年平均気温の変化によると、1891年から約0.95度の上昇が認められています。地球温暖化が進むと、地表の温度が上昇し、国土水没などの要因となります。地球温暖化を防ぐためには、一人ひとりが温度上昇の要因となるCO2(二酸化炭素)などの温室効果ガスの排出を削減していく必要があります。そもそもCO2は電気・プラスチック製品などによって、日常生活において多く排出されるため、脱炭素社会の実現には、一人ひとりのライフスタイルを、脱炭素化に向けて転換することが重要です。本記事では、脱炭素化の意味、地球温暖化の原因とともに、身近でできる環境配慮に向けた行動について紹介します。

脱炭素化を目指す社会

地球温暖化を防ぐために、温室効果ガスの排出を削減する脱炭素化が注目されています。では、脱炭素化とは具体的にどのようなものなのでしょうか?まずは脱炭素化の意味、必要な理由を紹介した上で、脱炭素化を目指す社会について紹介します。

脱炭素化とは

脱炭素化とは、地球温暖化の要因とされるCO2など温室効果ガスの排出を防ぐために、石油・石炭などの化石燃料削減を目指すことです。また、温室効果ガスの排出量削減だけでなく、CO2などの温室効果ガスを吸収する森林の保護も、脱炭素化に重要とされています。

脱炭素化が必要な理由

CO2など温室効果ガスの排出が増えると、地表面の温度が上がり、地球温暖化に繋がります。さらに、地球温暖化が進むと、海面上昇が起こり、国土が水没する恐れがあります。すでに世界では、温暖化により海面上昇が発生し、国土が海に消えてしまうケースも起こり始めています。

温度上昇、国土水没などの問題を避けるためにも、CO2を削減して地球温暖化を防ぐため、脱炭素化に向けて行動を起こすことが必要です。

脱炭素社会を目指す

CO2などの温室効果ガスは、プラスチック製品の製造過程などから多く排出されます。CO2排出を減らすには、プラスチック製品の削減、もしくは再利用、リサイクルなど社会全体で脱炭素化を目指し、行動していく必要があります。

個人行動における脱炭素化

脱炭素社会を実現するためには、社会を構成する一人ひとりが行動を起こす必要があります。では、脱炭素化に向けて、具体的にどのような行動を取ればいいのでしょうか?日常生活から排出されるCO2を踏まえた上で、個人行動における脱炭素化に向けたアクションについて紹介します。

日常生活から排出される二酸化炭素

私たちは、日常生活のさまざまなシーンでCO2を多く排出しています。たとえば、ビニール袋、化粧品容器などのプラスチック製品は、それ自体から温室効果ガスが排出されます。そのため、プラスチック製品が増えるほど、CO2が多く排出されます。

その他にも、家庭で排出されるCO2の約半分は電気から発生しています。エアコンなどの家電を利用するほど、CO2が多く排出されることになります。

家庭でできる取り組み

上記で紹介した通り、日常生活においてCO2は多く排出されています。CO2の削減には、1人1人が生活習慣を見直すことで、排出量を減らすことができます。たとえば、省エネ用の家電に買い替える、または使わないコンセントを抜くなどの節電行動も、CO2の削減に効果的です。

二酸化炭素を排出しない消費行動をとる

CO2は、プラスチック製品自体からも排出されます。そのため、プラスチック製品などCO2を排出しないものを買うように心がけて消費行動を送ることで、CO2の排出を削減できます。また、プラスチック製品をなるべく選ばないことで、CO2増加の原因となるプラスチックの消費量を減らすことにも繋がります。

脱炭素化に対する個人の意識

脱炭素化を実現するには、1人1人が意識して行動することが大切です。では、実際のところ脱炭素に向けた個人の意識はどのくらい高いのでしょうか?本項目では、株式会社博報堂による「生活者の脱炭素意識&アクション調査」をもとに、個人における脱炭素化の意識について紹介します。

生活者の脱炭素化に対する意識は高まっている

株式会社博報堂による「生活者の脱炭素意識&アクション調査」(2021年9月18日~19日、15~79歳の男女1,400名が対象)によると、「脱炭素につながる暮らしの工夫や商品・サービスの情報を知りたい」と考えている方が56.3%となりました。脱炭素化へ向けて、各個人による工夫、商品やサービス情報における関心度が高まっています。

さらに調査のなかでは、自分にできることとして、ゴミのリサイクル、電気や水の節約などの行動が上位にあがっています。このように、身の回りの領域から少しずつ脱炭素化に向けてライフサイクルを変えていこうとする生活者が多いようです。

ゼロカーボンアクション30に取り組む

脱炭素社会を実現させるには、1人1人が脱炭素化に向けてライフスタイルを転換させることが重要です。そこで、脱炭素化を目指す行動指針として「ゼロカーボンアクション30」があります。まずは、「ゼロカーボンアクション30」のなかから自分にできるところから取り組んでみましょう。

本項目では、「ゼロカーボンアクション30」の意味とともに、具体的なアクションについて紹介します。

ゼロカーボンアクション30とは

ゼロカーボンアクション30とは、2020年10月のカーボンニュートラル宣言によって設立された「国・地方脱炭素実現会議」において取りまとめられている、脱炭素に向けた行動指針のことです。

脱炭素に向けた行動指針は「地域脱炭素ロードマップ」としてまとめられており、日常生活における脱炭素行動、暮らしにおけるメリットとともに「ゼロカーボンアクション30」として紹介しています。

エネルギーを節約・転換する

家庭内のCO2削減には、省エネ電気への切り替え、節電などエネルギーの節約、転換が効果的です。エネルギーの節約・転換に具体的なアクションは、以下の通りです。

・節電
・クールビズ・ウォームビズ
・再エネ電気への切り替え

一般家庭では、電気消費量のうちの約5%が待機電力で消費されているため、こまめなスイッチオフや、電気製品のプラグをコンセントから抜くよう日頃から心がけましょう。

また、家庭からのCO₂排出量は冷房と暖房の割合が約18%と多いため、クールビズ・ウォームビズなどを取り入れて、省エネを目指すことも重要です。さらに、CO₂を排出せず、繰り返し利用できる再エネ電気へ転換することも脱炭素化に繋がります。

3R(リデュース、リユース、リサイクル)を考える

CO2削減には、3R(リデュース、リユース、リサイクル)を意識して、自分たちができることから取り組んでいくことが大切です。3Rとは、Reduce(リデュース)、Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル)の3つのRの総称のことです。それぞれの意味は、以下の通りとなります。

・Reduce(リデュース):無駄なゴミの量を削減する
・Reuse(リユース):使い終わったものを再利用する
・Recycle(リサイクル):使い終わったものを再び資源に戻して製品をつくり直す

とくにゴミを減らすReduce(リデュース)、使い終わったものを再利用するReuse(リユース)は取り組みやすいアクションです。1人1人が3Rを意識して生活を送ることで、資源を有効利用でき、脱炭素社会を実現することが可能となります。

CO2の少ない製品・サービスを選ぶ

CO2の少ない製品・サービスである環境配慮型製品を選ぶことも、脱炭素化に有効です。たとえば、商品を選択する時に環境配慮マークの付いた商品、CO₂排出量を見える化して商品に表示されている商品を進んで選択することで、CO2排出量を減らすことができます。

脱炭素化の生活へ

脱炭素化の実現には、各個人が生活のなかで排出されるCO2削減を意識し、身の回りから改善する暮らしをしていくことが大切です。最後に、脱炭素化に向けた暮らし方、脱炭素素材の種類について紹介します。

脱炭素化素材でできた製品を選ぶ

脱炭素化を目指すには、一人ひとりがCO2の排出を抑えた脱炭素化素材の製品を選択することが大切です。脱炭素化素材とは、石油、石炭などの化石燃料などを使わず、植物由来などを原料とした素材です。化石燃料を使用しないことで、CO2の削減に貢献します。

また、ゴミを減らすことで無駄なエネルギーを削減するため、リユース(再利用)を意識して生活することも重要です。

脱炭素素材にはどのようなものがあるか

脱炭素化には、CO2の排出を抑えた脱炭素素材を選択することも大切です。脱炭素素材の種類は、以下の通りです。

・綿花や木材パルプによる化学繊維
・・ポリ乳酸繊維
・植物由来原料のポリエステル

上記で紹介した素材は、いずれも植物由来原料となります。植物由来の素材は、生産や廃棄時にCO2を排出したとしても、原料の成長過程で吸収したCO2量で相殺されるため、プラスチック製品よりも環境負荷を大きく低減できます。